鹿児島大学整形外科学教室DEPARTMENT OF ORTHOPAEDIC SURGER
KAGOSHIMA UNIVERSITY

研修医・医学生の方へ

留学体験記

公益財団法人 整形災害外科学研究助成財団

トラベリングフェローシップのご報告

理化学研究所 生命医科学研究センター ゲノム解析応用研究チーム
大学院生リサーチ・アソシエイト 研修生
加世田 圭一郎 (かせだ けいいちろう)


令和5年6月19 日-7月2日にクアラルンプールのマラヤ大学でフェローとして2週間勉強させていただきました。側彎症チームはKwan 教授、Chris 教授、Chiu 教授、脊椎専門医志望の整形外科専門医たち、整形外科専門医志望の後期研修医たち、研修医と大学院生たちという布陣で診療をされているように私は認識しました。年間約 200 件側彎症手術を行う同グループで、主に特発性側彎症手術を中心に学びました。

手術前治療計画について、脚長差の計測から始まり、骨盤傾斜に配慮し、Bending Film を用いて上下固定終椎傾斜について緻密に計算されていました。必ず2名の教授がそれぞれに計画をして大差がないか確認します。手術室にはいつも2枚の計画用紙がありました。術中の透視や翌日に撮影された全脊柱 X 線写真はほぼ計画とおりとなっていました。読影室では各教授から計測をご指導いただきました。教授たちがラップトップを持ち込んだ大学院生に論文をご指導、研究のために一緒に計測をされている様子も見学できました。

手術について、2名の教授が左右同時に展開とスクリューの刺入を行います。何事も慎重にされていることが印象的でした。すべての手技で確信を持てなければ手を止め、透視等を用いて皆さまで確認しているとのことでした。セーフティーを大事にしているからスピーディーな結果につながっているとおっしゃっていました。少量の出血で1時間半から2時間半で1件ずつは終わります。それでも特に水曜と土曜は5症例あったりするので手術が終わるころには日付をまたいでいることもありました。また、超重症例に1日分丸ごとをあてて臨まれたこともありました。

外来について、教授から研修医まで全員で、システマティックに分担して多くの患者さまの診療をされていました。パワーポイントやパンフレットによる説明資料は英語、中国語、マレー語版がそれぞれ用意されていて、教授たちはこれら以上の多言語を患者さまごとに使いわけられていました。マレーシアが多民族国家だということを実感しました。

病棟について、術後患者さまは数日で退院していくため、教授たちは必ず2回以上、安静度の説明をしに訪室されていました。また、日本でのLINEにあたるWhatsAppを用いて患者さまご家族とやりとりをされ、レントゲン画像等とあわせて、ここでも安静度を強調されていました。

講義について、12th Advanced Operative Course on Paediatric Spinal Deformities (Live Surgery & Focus Group Discussion)では、6月21日-6月24日の間、フィリピンから脊椎専門の先生が2名いらして、教授たちのレクチャー、都度詳しい解説を加えたライブサージェリーで一緒に参加をさせていただきました。脊椎専門の先生ですら難しく感じられるパートはあったようで、このことは不勉強な私をだいぶ気楽にさせてくれました。また別日には、Chiu教授の身体診察の講義を、医学生たちと一緒に受講させていただきました。協力してくださった実際の患者さまを、指名された講堂内の学生が全員の前で診察し、それらを振り返るというものでした。医学生たちは楽しそうに勉強されていました。

おもてなしについて、6月18日の早朝に入国した時点から7月2日の出国まで、これまた教授から大学院生まで総出で丁重にしていただきました。日曜は2度とも、Kwan教授ご家族の夕食に招いていただきました。イスラム教の祭日だった6月29日は、大学院生にBATU CAVE連れて行っていただき、理研での研究のこと等をお祈りしました。手術合間の食事やコーヒーは、私がハングリーでコーヒーをとても好きなようだからと2人前にしてくださいました。

文化について、Kwan教授ご夫婦やChris教授、Chiu教授とは〇ップガン、〇トリックス、〇ョーシャンクの空に、〇ームオブスローンズの名場面や名台詞を通して、後期研修医たちとは、同じlatitude3というアパートで暮らしたことや、単身赴任同士でWhatsApp(LINE)での家族とテレビ通話による恩恵を通して、研修医や大学院生、Kwan教授お子さまたちとは〇ェンソーマン、〇術廻戦、〇しの子を通して、一気に仲を深めることができたように感じました。

食について、Kwan教授自家製のフルーツをはじめ何もかも美味でした。食べられないものを聞かれた際には、私は低糖質高たんぱくを心掛けてはいる、日本のコンビニ商品は2割くらいがロカボで、日本人の2割くらいは私と同じ嗜好だと思う、と独断と偏見でお伝えしました。次に同グループを訪問される先生が情報を補正してくださればありがたいと思います。

最後にご縁について、Kwan教授たちが招待された、直近に札幌で開催されたJSSRについてのお土産話を拝聴し、日本の先生がたとのお写真を拝見しました。また、6月25日にKwan教授たちが主催されたAPSSでは、東から西へ、日本、韓国、中国、香港、マレーシア、シンガポール、ネパール、インド、パキスタンの先生がたがいらして、凄い絵面だと思いました。普段決して味わうことができない国際感覚があり、皆さまが交流を大事に考えられているのだと強く感じました。入国初日の夕食時、Kwan教授がご縁の重要さをナイル川の歴史に例えてお話されました。一番の要所は合流地点で、開拓、開発、戦争等、すべての場面で重視されてきたということです。私は今回のトラベリングフェローを通して、現地で国際的な交流を体験でき、歓待に感激しました。これまでに諸先輩がたが諸外国の先生がたと素晴らしい関係を築いてきてくださったおかげです。また国内でも、計画の段階から、さまざまなかたから、さまざまなかたちで、非常に力強く助けていただきました。現地でも国内でもそれぞれ、皆さまから、恩返しをしたければ、いつか自分がしてもらったことを訪日される先生や自身の後輩にしてあげなさいと言われており、そのようにいたします。人生観が変わる貴重な経験をさせていただき心から感謝しております。今後とも何卒ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

  • マラヤ大学オリジナルのポロシャツを着用して集合写真
  • 手術風景
  • BATU CAVE like The 〇hawshank Redemption
  • Kwan教授ご家族と夕食
  • ライブサージェリー前のレクチャーとグループディスカッション

AO Spine fellowship program留学

冨永博之

I had a chance to visit the Uppsala University Hospital, Uppsala, Sweden as an AOSpine fellow from 8 January 2018 to 23 March 2018 and completed.

Prof. Claes Olerud is one of the most well-known surgeons in cervical field and doctors of Uppsala University have produced many excellent papers of cervical surgeries.

Uppsala spine team have ten spine specialists performing about ten surgeries per a week.

My main objectives of this visit were to see an upper cervical surgeries. I could mainly enter the upper cervical operations as an assistant. The surgeries other than cervical (deformity, tumor, infection, trauma) were performed, too and I could experience many spine surgeries.

Prof. Olerud gave me individual lectures about the upper cervical operation, adaptation, and research. Fortunately, I could get the opportunity to write case series.

Additionally, Dr. Konstantinos Pazarlis, AO spine director held a welcome party, and I could have a good time.

Finally, I would like to appreciate the hospitality of Prof. Claes Olerud, Dr. Konstantinos Pazarlis and other spine staff members and the support of AOSpine Asia Pacific.

  • Fig.1 with Prof. Olerud
  • Fig.2 Thesis for PhD
  • Fig.3 Dinner Party with Uppsala spine team